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やきものの赤絵上絵付け

赤絵(あかえ)」とは、赤色を主調とした多彩の絵模様陶器のこと。
本焼きした器の釉の上に、赤、緑、黄、紫、青などの上絵具で文様を描き、
専用の上絵窯で焼き付ける。上絵、または色絵ともいう。
ということで、赤絵って「赤色」だけで描いているわけではなく、
いろんな色(上絵の色は顔料)で描いているものの総称なんです。
セラミックアルテで販売している「金唐草仏具」も
上絵で一つ一つ手間をかけ、本金で加工してあるんですよぉ~。
従来品の仏具の中には、「錦」という柄があります。これも上絵です。
昔から、仏具の絵柄だけを専門に描いている職人さんがいるんです。
でも残念なことに、現在は仏具専門に絵付けする職人さんの数は
数人しかいません。みんな高齢者ばかりで、数年のうちに仏具の絵付けが
できなくなるだろう・・・と言われています。
美濃焼産地では、一般食器の絵付けをする職人さんも少なく、
技術の継承が難しい状況です。
さらに追い討ちをかけるように・・・2007年から上絵付けの規制が
厳しくなります。
絵付けの絵具に使われている「鉛」が問題だとか。
でも、長年使われてきた上絵用の絵具で害になったという話は聞きません。
こんな状況の中で、どんどん技術が失われ、伝統が継承されなくなるのは
悲しいことだと思います。
仏具の業界でも「錦」の柄を手描きする人がいなくなれば・・・
大きな問題になると思います。たぶん、ここ数年のうちに。