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よっぽどの縁ですね☆大谷徹奘和尚 東濃の地へ(その3)
posted by : カテゴリ:デザイナーChihiro(チヒロ) ,出逢い・ご縁・学び
東濃地方の言葉「げなげな話」
東濃地方の一部地域では、よく「げなげな話」という言葉を耳にします。
「○○やげな・・・」「○○やげなねぇ~!」という使い方をします。
これは噂話をする時に使う言葉で、
「○○らしいよ・・・」「○○らしいねぇ~!」という意味です。
世界遺産薬師寺 執事 大谷徹奘和尚のお話
つづき・・・。
大谷和尚は、「静思(じょうし)」というお言葉を大切にされています。
今回の講演会が始まる前に書かれたお言葉(色紙の文字)の中にも
「よく見ろ よく聞け よく考えろ」
というのがありました。
大谷和尚自身が講演会などでお話される時、または誰かにお話される時、
必ずご自分の目で「見て」、耳で「聞いて」、実際に「経験した」ことしか
お話されないとのこと。
ようするに、東濃地方の「げなげな話」はされません。笑
真実のみお話されるのです。
著書「静思のすすめ」のあとがきにも記されています。
よく見れば、見えてきます。よく聞けば、聞こえてきます。真実が何なのか。大切なものが何なのかが。それがわかれば自分が変わります。「静思」することであなたと周囲との関係も、あなたの人生そのものも大きく変わってくるはずです。
人間の苦しみの大きな原因の一つは、「人間関係」である。
では、人間関係の苦しみは、どこから生まれるのか。
それは、「いい評価が欲しい」「他人によく思われたい」という気持ちからである。
思う通りの評価が得られない、相手が自分の思う通りにならないと、
憎しみが湧いたり、砂をかむような虚しさを味わう。
自己中心的な我執(自分へのとらわれ)が、人間の悩みや迷いの原因である。
「無我(むが)」と「無常(むじょう)」
薬師寺は、【法相宗(ほっそうしゅう)】=別名「唯識宗(ゆいしきしゅう)」の学問のお寺です。
※人間は悩み、苦しみ、争いが絶えない。原因は人の心・意識にある。
この「心の仕組み」を解き明かすために研究された学問を「法相宗」という。
大谷和尚は、今回のご講演で「人間は心の生き物である」という部分から
お話を進められました。
そして、「人間の心は経験からできている」ということを基に、
人の「我(が)」について「無常(むじょう)」と「無我(むが)」をご説明されました。
人(自分)は、経験したことによって自分の価値観を作り、生き方や考え方を判断します。
そして「心」ができあがるのです。
大谷和尚は「無我(むが)」について、このようにおっしゃいました。
「私は、我(が)が強いから我を無くせ!と言われたことがあります。しかし、無我というのは
決して、我(=自分)を無くすことではありません。」
「我を通す」というのは、「自分だけが正しい」と主張することです。
主張ばかりすると、孤立して孤独になります。
「自分だけじゃない」と考える、調和をとることが大切です。
「和を調える」と書いて「調和」ですね。
これは、人の意見を聞くということ。
調和をとると、新しい経験ができます。新しい経験が生まれます。
「経験を積む」ことは、心を育てる(心が育つ)ことになります。
俗語で言ってしまうと、
「経験をする」=「トランプのカードをたくさん持つ」
ということです。
カードをたくさん持つことが大切なんです。
人生の中で経験すること、それは「知恵」を得ることになります。
「無我(むが)」とは、我を無くせ!ということではありません。
「自分だけじゃない」と思うことです。
「無常(むじょう)」とは、
「常にこれで良い」ということは無いということです。
「自分の価値観」で大切にしていたもの、それは「自分が正しい」と思うものであって、
相手にとっては正しくないことかもしれない。
「常に自分が正しい」と主張するのではなく、いつも「自分だけじゃない」と思いなさい。
(他人の価値観をよく考え、よく見て、よく聞くことが大切)
自分の価値観に合わない時、人は相手に「レッテル」をはります。
そうすると、今までの「縁(えん)」が見えなくなります。
大谷和尚のお話を聞いて、私自身、なるほどなぁ~と思いました。
いつも目の前のゴタゴタ(人間関係)などでストレスを感じるのは、
それぞれの「価値観」の違い(経験の数の違い)によるのが原因。
相手のことをもっと知り、理解しようとすれば(よく見て、よく聞いて、よく考えれば)、
イライラも減りますね♪
無我と無常の次に大谷和尚がお話されたのは・・・「よっぽどの縁」について。
「よっぽどの縁」があってこそ、「今の自分」がここにあることを忘れてはならない。
あの時、あの場所で、あの人との出逢いがなければ、今の自分はここに無いのだ。
すべての「縁」に感謝しなければいけない。
というお話。
よっぽどの縁ですね☆大谷徹奘和尚 東濃の地へ(その4)へつづく・・・。
(⌒▽⌒)