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祖霊舎(それいしゃ)、内祭(神棚)、外宮について
posted by : カテゴリ:セラミックアルテのおすすめ ,仏事・神事の豆知識
神道では仏壇って言わないの!?
最近、神道(しんとう)の葬儀に参列する機会がありました。
そこで話題になったことは・・・
「自分の家の宗教のことがよくわからない!神道では仏壇を飾るんじゃないの?」
という(神道の家の息子さんの)素朴な疑問。
地域的にはお寺の檀家(だんか)が多く、周りには神道の家が少ない・・・
普段参列する葬儀は「仏式」ばかりで、「神式」の葬儀はよくわからない。
こんな話が飛びかいました。
檀家(だんか)・・・特定の寺院と永続的に葬祭の関係を結び、布施を行ってその寺院の護持にあたる家
神道では、仏壇にかわるものとして「祖霊舎(それいしゃ)」で神様をお祀りします。
神棚よりも低い位置にお祀りし、御霊(みたま)は祖先の神に帰り、
家の守護神となり子孫を守るとされています。
※ 祖霊舎は、ほかに「霊舎(みたまや)」、「霊床(たまどこ)」、「霊棚(たまだな)」、
「御霊舎(みたまや)」、「神徒壇(しんとだん)」、「祭壇宮(さいだんみや)」などの呼び方もあります。
祖霊舎は、こんな感じでお祀りします。
祖先の神様や五十日祭(ごじゅうにちさい)を終えられた新しい神様を
お祀りする霊舎です。
仏壇に納める位牌にあたるものは、神道では「霊璽(れいじ)」と言います。
霊璽に故人の御霊(みたま)を留め、神殿にお祀りします。
霊璽は祖霊舎の中央に位置する内扉の中に納めます。
このような小型の上置きタイプの祖霊舎もあります。
祖霊舎に必要なお道具(神具)は?
基本的なお祀りの仕方は神棚(内祭)と変わりなく、
三種の神器「神鏡(しんきょう)」、「剣(つるぎ)」、「勾玉(まがたま)」のほか、
酒・榊・水・米・塩などをお供えします。
神鏡(しんきょう)・・・霊璽の前に置き、鏡を通し清らかな心でお参りします。
燈籠(とうろう)・・・吊り燈籠・置燈籠があり、明かりをともします。
真榊(まさかき)・・・神宝である「鏡」「玉」「剣」を左右に置き、
ご家族の繁栄を祈ります。
神具セット・・・瓶子(へいじ)には神酒(みき)、榊立(さかきたて)には榊、
水玉(みずたま)には水、皿には米と塩を盛ります。
玉垣(たまがき)・・・榊立を入れ、神前に置きます。
かがり火・・・お清めの火をもって照らし清めます。
三宝(さんぽう)・・・綴じ目を手前にして供えます。
皿に供え物(野菜・海鮮物・果物)を盛り、三宝にのせます。
八足台(はっそくだい)・・・供え物(食物類・玉串など)を置きます。
ぼんぼり・・・神殿の両脇に置く置灯籠です。
神棚(内祭)の祀り方はどうするの?
【お供え物】
神殿の前に三方(三宝)や折敷(おしき)と呼ばれる盆を置き、その上に毎朝
洗米かご飯、水、塩を供えます。
米は白い皿か土器に入れて中央に、その右には塩を、左には水器に入れた水を供えます。
また、毎月1日と15日、正月やお祭りなど特別な時にはお神酒(みき)や餅、野菜、魚類などの
神饌(しんせん)、初穂などを供えます。
※ 神饌(しんせん)・・・神に供える食べ物。
お榊は「栄える木」という意味で、地方によっては樫(かし)、松、杉、樅(もみ) なども
使います。いずれにしても常緑樹を使い、枯れないうちに取り替えて下さい。
【御神札の納め方】
神座は正面中央を最上位とし、次いで向かって右、左の順になっています。
中央には神宮大麻(じんぐうたいま)を、右には氏神様を、
そして左にはその他の信仰する神社の御神札をお祀りします。
※ 神宮大麻(じんぐうたいま)=伊勢神宮の神札(おふだ)
また、神殿が小さな場合には、神宮大麻をいちばん手前にして、
氏神様、その他の信仰する神様の順に重ねます。
なお、祖先の祖霊は神棚よりも少し下げて、別に設けます。
御神札は毎年新しくお受けし、古い御神札は氏神様に納めます。
外宮(外祭用祠)って何?
外祭用祠(ほこら)の「外宮」とは、家の中にお祀りする内祭(神棚)に対し、
外に祀る祠(ほこら)を外宮(そとみや)と言います。
神鏡、かがり火、神具セット、鈴、賽銭箱、きつね、神前幕、
春日燈籠などを飾ります。
鳥居は、お祀りする神により形が異なります。