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静かに焼きあがりの時を待つ【美濃焼】

美濃焼産地の風景

国内の陶磁器シェア50%以上である美濃焼(みのやき)。
美濃焼の産地は、岐阜県土岐市(ときし)、多治見市(たじみし)、瑞浪市(みずなみし)で、
その中でも「土岐市」が陶磁器生産日本一を誇っています。

土岐市には、駄知町(だちちょう)、下石町(おろしちょう)、肥田町(ひだちょう)、
土岐津町(ときつちょう)、泉町(いずみちょう)、妻木町(つまぎちょう)があり、
それぞれの地区によって生産する陶磁器の種類が異なります。

丼(どんぶり)の生産が得意な地域、 徳利(とっくり)、寿司湯呑が得意な地域、
ブライダルのギフトや景品など皿・鉢を主に大量ロットの生産が得意な地域・・・

作る物や生産数量によって、窯の大きさや種類(トンネル窯、シャトル窯、電気窯など)も異なり、
窯屋(メーカー)さんごとに特徴(規模や生産方法の特徴)があります。

窯の中で焼き上がりを待つ器たち

成形から素焼き、下絵付け、施釉の工程を経て
いよいよ窯に点火される時を待つ器たち。

 

美濃焼は、特徴が無いのが最大の特徴!?

「美濃焼は、特徴が無いのが最大の特徴」と言われるように、
基本的にはどんな焼き物でも作る事が可能です。 
磁器物、土物、手造りから機械生産まで。。。 

それは、美濃焼という大きなくくりの中で、地区ごとに点在する窯屋さんの
特徴があり、ありとあらゆる陶磁器に対応できるからです。

 

一つ一つ手造りする物も、型から作り出す物も、
使う時、使う場所、使う目的に合わせて焼き物(美濃焼)は作られています。

「焼き物」に対する価値観は人それぞれです。
手造りだから良い、大量生産だから悪い・・・とは言えません。 

使う側が求めていることに対して、一番適した製法の美濃焼を提供すること。
それがデザインを考える上でも大切なことだと思っています。
セラミックアルテのモダン仏具も、「仏具」としての用途に最適な製法を
選択しています。 

 

窯に点火する様子

手造り品はもちろん、量産品(型物)でも手間暇かかって焼き物は作られるのです。

あなたの身近にある「焼き物(美濃焼)」は、
この炎があってこそ・・・1300度の窯で焼いて作り上げられるのです☆
(⌒▽⌒) 

窯の炎(内側から見た様子)