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ひとり社会を生きる「わが亡き後の憂い」

2月26日(火)の日本経済新聞の朝刊記事より

人に託すしかないのが
自分の葬儀。
最期に立ちはだかる難問に、
ひとり暮らしは
どう向き合うべきなのか。
「お墓を守るのは誰」というテーマで、
永代供養墓や共同墓、合葬や散骨などに関する現状が記されていました。
<葬送問題に詳しい井上治代・東京大学ライフデザイン学部准教授の話>
日本の墓は長くイエが基盤だったが、
非婚・離婚の増加、少子高齢化、環境問題などの影響を受けて変化している。
1990年代以降、跡継ぎの必要のない「脱継承」、
樹木葬や散骨といった「自然回帰志向」、
自分がどう生きてどう死んでいくかを重視する「個人化」の傾向を強めている。
肥大した葬儀ビジネスに振り回されず、自分らしい葬送を選ぶには、
葬儀に関する正しい情報を集める必要がある。
井上さんがお話ししているように、生活の変化とともに
自分の最期は自分で決めたい・・・という方が、
年々増えているように思います。
頼れる身よりがほとんどなく、自分が死ぬ前に
両親の永代供養墓の隣に自分用のお墓を購入する方、
女性専用の共同墓の会員になり、
毎年会員たちが集まって追悼会を開く形式、
墓標を墓石とせず、桜の木の下にお骨を埋葬して土に帰る形式・・・などなど。
儀礼に縛られず、「自分らしい葬送」をすすめるネットワークも少しずつ形成され、
我々は最期の時も自由に選択することが可能になってきました。
今後、ますます葬儀のあり方が問われる時代になると思います。
私自身も含め、皆様も「生きる」ことへの不安は多々あると思いますが、
「生かされている」と考え方を変えた時、また、自分の最期をちゃんと見据えた時、
今以上に、1分1秒でも「生きている時間」の大切さがわかるのではないでしょうか。